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コラム

急速に進む働き方の多様化!企業側のメリット・デメリットなどを紹介

働き方の多様化が進んでいます。今回は、働き方の多様化の実態についてデータをもとに解説し、働き方の多様化に向けた制度や取り組みを紹介します。また、企業側にとってのメリット・デメリットは何か、今後どうしていくべきなのかを解説しています。

以前より、働き方改革の観点から働き方の多様化は進められていましたが、新型コロナウイルスの影響により、その流れが急速に進んだ印象があります。めまぐるしく変わる情勢にとまどいを覚える企業もあるかもしれません。今回は、働き方の多様化の実態について、データをもとに解説します。あわせて、企業側にとってのメリット・デメリットや、今後のあり方を見ていきます。

働き方の多様化‐その実態と進む背景

働き方の多様化はどのように進んでいるのでしょうか?

内閣府の2020年度年次経済財政報告では、近年、企業においてテレワークの導入は「緩やかに進んでいる」と報告されています。2015年度以前からテレワークを導入していた企業割合は2.0%でしたが、2018年度には5.5%に増加しました。

コロナ禍にはその数字がどう変化したのでしょうか。

内閣府が「働き方改革の取組に関する企業調査」を実施した2020年3月2日から3月23日の時点で、テレワーク導入企業割合は11.1%に到達しました。東京都の企業について見てみると、東京商工会議所が行った会員企業調査で、2020年3月中下旬のテレワーク導入企業割合は26.0%となり、6月第1週には67.3%まで増加しました。

これらのデータから、緊急事態宣言下でさかんに「在宅勤務」が推奨されたことが影響し、テレワークの導入が急速に進んだことが推測できます。

ここで少しさかのぼって、内閣府が公表している「平成30年度 企業等における仕事と生活の調和に関する調査研究報告書(※1)」における、調査結果を見てみましょう。

「多様な働き方を推進するために行っている取組(複数回答)」について、回答割合の多い順に、

  • 全ての社員が無理のない働き方ができるよう見直しを図っている  37.2%

  • 社員に対して広く制度の周知・情報提供を行っている  33.5%

  • 特に実施していることはない  30.2%

となっています。

以上は、全体の数字ですが、企業規模別で見ると企業規模が大きいほど積極的に取組を行う傾向があり、社員数1001人以上の大企業では、以下の結果です。

  • 社員に対して広く制度の周知・情報提供を行っている  59.9%

  • 全ての社員が無理のない働き方ができるよう見直しを図っている  51.9%

  • 広い目的や対象において活用できるよう制度の充実を図っている  46.6%

全体では30.2%となっていた「特に実施していることはない」は、10.6%と低い数字です。

また、「多様な働き方・生き方の選択を可能とする制度・取組(複数回答)」については、回答割合の多い順に、

  • 半日単位の休暇制度  77.5%

  • 始業または終業時間の繰上・繰下  53.7%

  • 時間単位の休暇制度  29.2%

前出の「働き方改革の取組に関する企業調査」では、67.3%と高い数字を見せていた「テレワーク」は、全体では9.9%、企業別で見ると大企業で33.9%となっています。

以上の結果から、国をあげて取り組んでいる「働き方改革(※2)」により、大企業を中心に少しずつ進んでいた働き方の多様化は、新型コロナウイルスの影響で、一挙に促進される形となったと考えられます。

(※1)調査対象:農林水産業、公務(他に分類されないもの)を除く全業種(従業員101人以上)/調査期間:平成30年8月17日~9月21日

(※2)少子高齢化による労働力不足問題や、働く人々のニーズの多様化に対応するための、国をあげての一連の取り組み。

働き方の多様化に向けた制度や取り組み

働き方の多様化にむけた代表的な制度や取り組みを紹介します。

フレックスタイム制度

従業員自身が日々の始業・終業時刻を自身で決められる制度のことです。コアタイムという、必ず出勤しなければいけない時間帯が設定されているのが一般的です。フレックスタイム制度を導入することで、従業員は通勤ラッシュを避けられる、無駄な残業を減らせるなどのメリットがあります。

テレワーク

テレワークとは、ICTを活用して場所や時間に制約を受けずに働く働き方です。働く場所により、「在宅勤務」「サテライトオフィス勤務」「モバイル勤務」の3種類に分けられます。

在宅勤務は、自宅でのテレワーク、モバイル勤務は新幹線の車中やカフェなど、移動中や外出先でのテレワークのことです。

サテライトオフィス勤務は、サテライトオフィス、つまり企業の本拠地であるオフィスから離れたオフィスで行うテレワークのことです。自社専用のサテライトオフィスを設ける専用型と、シェアオフィスやコワーキングスペースなどをサテライトオフィスとして利用する共用型があります。

テレワークを導入することで、育児や介護、そのほかの理由で自宅を長時間離れられない人が働き続けやすくなります。

時差通勤

通常の始業時間や終業時間をずらして通勤する取り組みです。通勤ラッシュを避けられる利点があります。また、午前中に通院後に通勤する、早めに終業して帰りにショッピングを楽しむ、といった時間の使い方ができます。

短時間勤務制度

短時間勤務制度は、少子化対策の一環で企業に導入を義務づけられているもので、1日の所定労働時間を原則6時間にする制度です。義務づけられている制度では、子どもが3歳になるまでとなっていますが、企業により、対象者の範囲を拡大しているケースも見られます。育児に関する短時間勤務制度だけでなく、介護のための短時間勤務制度もあります。

時間や半日単位の有給休暇制度

時間単位や半日単位など細かく区切って取得できる有給休暇です。周囲への気づかいから、日単位では取得するのに抵抗がある人も有給休暇を取得しやすい利点があります。

働き方の多様化‐企業側のメリット・デメリット

働き方が多様化することは従業員側にとってメリットがあるだけではなく、企業側にもメリットがあります。デメリットとあわせて紹介します。

メリット

  • 生産性の向上

    労働時間が適正化されることで仕事への集中力が増し、生産性の向上が期待できます。

  • ブランディングにつながる

    多様な働き方を受け入れている企業として知られることで、ブランディングにつながります。その結果、ワークライフバランスを重視する若い世代からの応募も期待できます。

  • 育児や介護などで自宅を離れられなかった人材の採用につながる

    これまで育児や介護などで長時間自宅を離れられなかった人や、自宅がオフィスから離れた地域にあり、通勤が不便で応募できなかったような人を、優秀な人材として採用できる可能性が高くなります。

  • コスト削減

    テレワークや時差通勤、短時間勤務制度などを利用することで、いちどにオフィスを利用する人数が少なくなります。その結果、オフィス縮小や分散化が検討でき、場合によってはコスト削減が実現できます。

デメリット

  • 管理職への負担が増加する懸念がある

    多様な働き方に合わせて新しい制度を導入する場合、管理職が部下の労働時間や有給休暇を把握しにくいというデメリットがあります。また、チームの仕事が滞った場合、管理職が代わりに残業して業務を片づけなければいけないケースが発生するなど、管理職の負担が増加してしまう懸念があります。

  • 定着するまで工夫が必要

    多様な働き方を受け入れるためには、制度の見直しをしなければいけません。また、従業員が制度を利用して多様な働き方をすることが定着するまでには、課題を見つけては改善を重ねるといった工夫が必要です。

働き方の多様化に向けて企業がやるべきことは?

働き方の多様化を実現するための制度や取り組みについて、従業員はどのように考えているのでしょうか? また企業側は何をすべきなのでしょうか?

働き方の多様化に向けた制度や取り組みに対しての従業員の意向は?

野村総合研究所が実施した調査(2020年3月27日~31日、全国の従業員500人以上の企業に勤める男女計6,184人を対象としたインターネットアンケート調査)の結果を見てみましょう。

在宅勤務の今後の実施意向について聞いたところ、51.2%が「緊急時だけでなく平常時でも、取り入れた働き方をしたい」と回答しました。新型コロナウイルス感染拡大がきっかけで初めて在宅勤務を経験した人に絞ると、割合は62.2%にのぼります。

また、在宅勤務以外にも「外出先やサテライトオフィスなど自宅以外でのリモートワーク」や「通勤ラッシュを避けた時差通勤」も、「緊急時だけでなく平常時でも、取り入れた働き方をしたい」として多くの人が支持しています。さまざまな働き方に対して、高い実施意向を見せているのです。

企業側がやるべきことは?

こうした従業員の意向に応えて企業側がやるべきことは、コロナ禍のような非常時だけでなく、平常時にも多様な働き方を実現できる体制の整備といえるでしょう。

在宅勤務やサテライトオフィス勤務などのテレワークや、時差通勤を一般化させたら、次に企業がやるべきことは、ワークスペースの見直しです。

いちどにオフィスを利用する人数が減るため、例えば従来のオフィスを縮小して、代わりにサテライトオフィスを整備する方法が考えられます。しかし、専用型のサテライトオフィスを用意する場合は一般的に長期の賃貸借契約となり、コストが増大してしまいます。コストを考慮すると、シェアオフィスを活用して共用型サテライトオフィスを用意するのがいいでしょう。

施設により異なりますが、シェアオフィスは複数のプランが用意されているのが一般的です。複数の企業や個人で共用するオープンスペースを利用するプランや、プライバシーを守れる個室を利用するプランなど、自社のニーズに合ったプランを選べるのもシェアオフィスの魅力です。

ワーク・ライフ・バランスを大切にしながら、多様な働き方を進められるワークスペースの整備を、ぜひ進めておきたいものです。

多様な働き方を実現できる企業の存在感が増している

新型コロナウイルスの影響で、働き方の多様化があらためて意識されるようになりました。多様な働き方は、働く側だけでなく企業側にもさまざまなメリットがあり、積極的に環境を整えていきたいところです。コロナ収束後も、多様な働き方の実現の重要性は変わらないでしょう。そのあと押しをするべく、積極的にさまざまな取り組みを行う企業の存在感が、いっそう増していくことが予想されます。